〜50年間のあゆみと新たな飛躍に向けて!〜
  本年、当社は会社創立50周年を迎えます。
 その歴史を振り返り「設備のあゆみ」と「部品
 のあゆみ」を、そして「新たな飛躍に向けて」を
 シリーズでお伝えしていきます。
  50年前当社は、≪世界一のハイポイド歯切
 り盤の提供≫をミッションに創立されました。
 そして現在、≪世界一競争力のある車に必要
 なデフアッシ・歯車部品の提供と、それを支え
 る工作機≫に変更してきました。しかし原点
 は工作機械であり、豊精密の歴史を語るうえ
 で工作機械の歴史を抜きには語れません。
 
 
 ◆ 「設備のあゆみ」 〜工作機械の歴史を振り返る!〜
    まずは、当社最新設備について紹介します。
   近年、車の環境への対応で部品の軽量化が進み、デフギヤも強度を上げて小型化を図るため
   に勾配歯から等高歯へと移行してきています。当社も等高歯用ハイポイドリングギヤ歯切り盤
   を開発し、従来の勾配歯生産ラインでの歯切り設備台数1/2、省スペース化を実現し、トヨタ自
   動車鞄aに提供してきました。(2007年3月トヨタ技術開発賞受賞)
    また、デフギヤの品質面でも、従来のアッシ状態で測定・評価していたものをギヤキット単体で
   評価できる高負荷噛合伝達誤差測定機も開発し品質を保証しています。
    一方、車の快適性、静寂性への追求から振動や騒音の低減が進み、 M/T、A/T、H/Vユニッ
   トに使用される歯車の高精度化が要求される中で、歯車の研削加工が見直されており、当社も
   設備コストを抑えた円筒歯車研削盤を開発してきました。
    今回は、多種歯車加工関連設備の中でも豊精密の主力設備であるハイポイドギヤ歯切り盤
   の経緯を振り返り紹介します。
 
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   この50年間を大きくまとめると、お客様に満足してもらうために開発改良を進めた第1世代、
  精度向上によりお客様に満足してもらえる機械になった第2世代、NC化により飛躍的に作業
  性及び段替性が良くなった第3世代、フルNC化と共に高速化された第4世代になります。
   製造・販売した工作機械の種類は多種に及ぶため、ハイポイドギヤ歯切り盤分野のドライブ
  ピニオン加工用とリングギヤ加工用歯切り盤について紹介します。
 
= ドライブピニオン加工用歯切り盤 =
●第1世代(開発改良の時代)
 ハイポイドギヤ創成歯切り盤の母体となる機械(G-3形)は、1955年に富士自動車(当社の前身)で試作された。大きな特長として、クレードル
は逆転機能を省き一方向回転とし簡素化した機械でした。
 
 
 
 1958年の会社創立と共に新型機開発(G-35形)に着手した。
 1960年には5台が製作された。新しい取組みとして、機械のサイクルタイムを1歯25秒にするため、歯切りしていない時間は早送り用モーターを使用してクレードルを
高速回転させることであった。また、1964年〜1965年には精度向上が難しい工作主軸用親ハイポイドギヤを複リードウォームに変更し、バックラッシの調整を容易にした機械を開発した。  
●第2世代(精度向上の時代)
 1966年、10年間のノウハウを生かし、新機種開発に着手した。従来よりネックになっていたクレードルの一方向回転を往復揺動方式とし、親歯車にウォームギヤを採用、1968年に
完成させた。これにより、JIS 0級の歯車の歯切りが可能となり、各産業界で使用され、54台を生産した。  
 
 1972年、従来機にさらなる改良を加え主力機種になった機械である。歯切り精度、耐久性が向上し、歯切り時間も短縮出来、1歯13秒の加工が実現した。これにより合計162台
製作され、1980年代後半には念願の乗用車用ハイポイドギヤの仕上加工機に使用された。
 
 
●第3世代(NC化の時代)
 NC化の波が歯切り盤にも押し寄せ、まずはメカ機であるGH-45の創成送りを1軸NC化したことから本格的なNC機の開発が始まった。CNCプログラムにより段替えを容易化にし、高速、高精度を実現すべくバックラッシュレスマスタウォームギヤや、まだ世の中にないワーク取付けの際の自動歯溝合せ装置を考え
出した。1991年にトヨタ自動車鞄aへ納入し、その斬新性から技術開発賞を受賞した。
 その後、NCソフトを対話型にしたり、精度、耐久性の向上のため改良を重ねてきた。
 
 
 1994年、機械の小型化、段替性向上、フルNCのドライブピニオン専用機械を開発した。
●第4世代(高速化・高精度化の時代)
 2000年代になると、世界NO.1の歯切りラインを造る目的でW1プロジェクトを立上げ、G-30Nを改良して高速で歯切りできるフェースミル用歯切り盤(G-30NR)を開発した。
 
 フェースミルとは?
  ワークを1歯ずつ割り出しながら歯切りする方法
  
 フェースホブとは?
  カッターとワークを同期回転させながら歯切りする方法
   
 
= リングギヤ加工用歯切り盤 =
●第1世代(開発改良の時代)
 1968年量産用のハイポイドギヤ専用の成形歯切り盤(F-301形)が完成した。この機械設計が当社開発室、製作がトヨタ自動車工業上郷第1工機部殿であった。この機械はオートローダの取付けを想定した構造にし、ワークの取付け、歯切り、面取り、取外しを自動サイクルで行なうことができる画期的なものであった。
 その翌年1969年に号口機としてF-311形を製作した。
●第2世代(精度向上の時代)
 1973年に完成したGF-45は、グリーソン社の#606、#607歯切り盤よりも段替性の向上を図った。歯数の違うリングギヤの段替え作業においてトヨタ自動車工業殿より、割り出し板を2枚にしたら2種の歯車の歯切りは自動段替えが出来るというアイデアを受け、1979年に完成したのがGF-451である。
●第3世代(NC化の時代)
 NC化の時代に突入し、ヘリカルモーションもNCで行なうフルCNC成形歯切り盤の開発に着手し、F-45Nとして1992年
に完成させた。歯切り時は同時軸、全8軸で構成するこの機械の特長は、歯切り完了後ワークの着脱がやり易いように機械正面にワークヘッドを移動することである。
 1997年には機械振興協会新機械開発賞を受賞した。
 
 
 
 F-45Nの特長を生かしてワンサイズ小さい、G-30PNと対になるF-30Nを1995年に開発した。
●第4世代(高速化・
  高精度化の時代)
 フェースホブによるリングギヤ専用歯切り盤を開発した。
  




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2008.4 更新

豊精密工業(株)社内報<第410号>
発行者: 中山 賢二
編集者: 丸山 勝明